第11章 お父さん
「テツ君…。」
「…どうしたんですか?」
「黄瀬君が言ってたこと…現実になりそうだね…。」
「!…菜月さんも…そう思いますか…?」
「うん。」
いつか必ず、キセキの世代と同格に成長して、チームから浮いた存在になる。その時火神は、今と変わらないでいられるんスかね。
「でも…間違えてる。」
「え…?」
「火神君は、変わったりなんかしない。」
「!…僕も…そう思います。」
すると、試合は動いていた。
「おおっ!新協学園、3Pきたぁ!」
「1桁、まだわかんねぇぞ!」
51対60になった。
「うぁっ…。黒子君、ラスト5分、いける?」
「むしろ、結構前からいけましたけど…。」
「ゴメン…じゃあ、GO!」
黒子が試合に加わった。
すると、試合はまた、誠凛が有利になっていった。
「!…また出やがった!」
「どうなってんだあのパス…!」
「最後まで気を抜くな!攻めるぞ!」
「嫌だね、負けるの絶対、嫌だ…!うおおおおっ!!」
「キセキの世代にがっかりとか言ってたけど、調子こきすぎだね。アイツらの方が、断然強ぇ!」
お父さんの打ったシュートをとめる火神。
「!…」
そして、試合が終わる。
ピピーッ!!
「試合終了!」
67対79。
「よっしゃあっ!」
「ホーッ…。」
「…良かっ……緑間君…。」
「67対79。誠凛!」
『ありがとうございました!!』