第11章 お父さん
「やってもないのに、お前が言うなって感じじゃん…ッスよ…。」
第1クォーターが終了した。
いっきに点差はひらいた。8対23。誠凛が勝っている。
「お疲れ様です、日向先輩、伊月先輩、水戸部先輩。」
「あぁ、サンキュ。悪いな。」
「ありがとう。」
水戸部がお辞儀をした。
「いえ。お疲れ様、火神君、テツ君。」
「おう、サンキュ!」
「ありがとうございます、菜月さん。」
「うん。火神君、しっかり汗拭いて。はい、タオル。」
「あぁ、サンキュ。」
「黒子君は時間制限あるからここで交代ね。ここからしばらく、黒子君は温存しないといけないから、攻撃力が落ちる中盤の間、いかに点差を縮めさせないか。相手チームには、お父さん以外、脅威になる選手はいない。」