第2章 可笑しい人
どう見てもその人達は猫を虐めているにしか見えない。
猫は苦しそうににゃーにゃー鳴いている。。
いや、ギャーギャー言っている。
可哀想……。助けてあげたいけどあの人達怖いし……
私は同情しかしてあげられない。
「こいつっ…!まだ生きてるよ~!こんなに振ってんのによ~!!」
「にゃぁあー!ギャーギャー!!」
「うっせーな!黙れ汚い猫が!!」
その人達は猫を投げ、蹴り飛ばし掴む。その行動を何回も繰り返していた。
もう無理……見てらんないよ……ごめんね猫ちゃん
と、私は猫やヤクザ達に背を向け。走る。
……最低。
私は最低だ。さっきの人立ちよりも最低かもしれない……
誰かあの猫を助けてあげて。。誰か……お願い……だれ……か……
………………いや、誰かじゃなくて私が!!!
そう思いさっきの場所まで走って引き返し
「やめてください!!!」
そう、大きく叫んだ。
「あー?なんだ?お前もいい子ちゃん面してるやつぅ?」
ガハハと笑い出し猫を地面に擦り付ける。
「猫さんが可哀想じゃないですか!死んじゃいますよ!?」
猫を指さす。
「こいつ?あー多分もう少しで死んじゃうな。脆い体だよな~ってかさーなんでこんな小さい命1つにそんなにムキになれんの?たかが猫一匹の命よく救えるよな~!!!」
猫を私に投げつける。
それを見事キャッチできた私。
イライラが増してくる……
「たかが……?命は命!どんなに小さくてもどんなに脆くても命は命なんです!
たった1つの命なんですよ!?なのにこんなに……こんなに酷いことして……悪いと思わないんですか!?」
イラつく……なんでそんなに怒ってんの?みたいな顔をしないで。。
猫を大事に抱きしめると……ヤクザ達はこちらにゆっくり歩いてきて……
「っせーな!!!」
と、私を殴ったのだった。
何度も殴り何度も蹴り飛ばし……私の心や体はボロボロだった。