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君が教えてくれること

第3章 君との出会い。


ふと気がつくと白い部屋にいた
身体中痛くて動かないけど
私には白い布団がかけられていて
隣には知らない男の人が
壁にもたれかかって寝ていた

「あの....えっと...」

声をかけようにも相手は寝てるし
名前も知らなくて呼びにくい

「ん...子猫ちゃん起きたの?」

「子猫、?」

「ああ、夜中にぼろぼろで
弱り切ってて倒れ込んできた時
子猫ちゃんみたいだなって思って...
看護師さん呼んでくるよ」

よくわからなかったけど
私はこの人に助けられたって
それだけは分かったし嬉しかった

しばらくすると先生が微笑みながら
私のもとへと近寄ってきた

「目が覚めたようで良かった
全身傷だらけで運ばれてきた時
本当に危なかったんですよ」

「すみません...」

「いい人に助けられましたね」

そう言い残し先生は部屋を出て行き
行き違いでさっきの男の人が
きょろきょろしながら戻ってきた

「どうしたんですか?」

「病院って久しぶりに来たからさ
こんなとこだったかなーって」

「助けてくれて有難うございます」

「そんなことよりさ、
なんであんな怪我してたの?」

急に真面目な顔で問い詰められ
言わなきゃダメなんだと思った

「彼氏に殺されそうになって、
それで怖くて逃げて来ました」

「それって..」

「今まで普通だったんですよ
けど、急に殴られるようになって」

「.........」

「ごめんなさいこんな話」

「よく逃げて来たね..頑張ったね」

その人は悲しげなは表情をしつつ
きゅっと私の手を握りながら
何回も褒めてくれた

心があったかくなった気がしたの
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