第6章 体育祭
「ここで先頭がかわったーー!!喜べマスメディア!!お前ら好みの展開だああ!!」
てことは今、爆豪が一位!?
『くそう…っ』
なんだかそれは悔しくなって
俄然やる気が増大した
「後続もスパートかけてきた!!!だが引っ張り合いながらも…先頭二人がリードかあ!!?」
人壁の隙間から覗いた二人の姿に
地雷を恐れ慎重に進んでいた足が大きく動いた
後続からは盛大な爆発音が轟き
前を走るものすべてが一瞬怯みを見せる
その隙に後方の地面を舐め、地雷を復元し、後続の妨害工作をする
が、少し個性を使い過ぎたようで、身体に不調が起こる
『っ…』
咄嗟にポケットの水を飲み
また足を踏ん張り出す
もう少し…!
目の前が霧がかったように見え始める中
一歩一歩と追い抜かされないように一所懸命に走る
そして
気が付いたころにはもう
ゴールを抜けていた
『…!』