第6章 体育祭
『これは…』
マイク先生の言った通り
這いずるのが得策な気がした
ならば立ち止まって時間を無駄にするのは良くないな
『度胸を見せろ…!凪山神奈!!』
自身を鼓舞し
這い蹲る
「さあ先頭は難なくイチ抜けしてんぞ!!」
中盤に差し掛かったところ
そんなアナウンスが響いた
『焦凍君かな…早いな』
「先頭が一足抜けて下はダンゴ状態!
上位何名が通過するかは公表してねえから安心せずつき進め!!」
それが一番厄介だな!!
神奈は焦る気持ちを抑えて慎重に綱を渡る
そして渡り切ったらその綱全ての道を
個性で消して行く
『すみません!!』
一応一言謝罪を入れるが
後ろからの罵詈雑言に胸を痛めた
これは勝負だ
容赦は無用!!!
そう言い聞かせ最後の障害へ向かう