第6章 体育祭
午後の授業を受け
放課後になり
いつもの様に保健室へ向おうと
心操君に別れを告げようと思い振り向くと
「神奈、ついてきて欲しい所があるんだが」
『え?』
珍しい彼の頼み事に
一瞬戸惑うが、聞き入れずにはいられなかった
『いいよ!どこ?』
そう
「それは……」
聞き入れたのが
間違いだった…
着いた先は昼休みに足しげく通っていた
1‐A、ヒーロー科の教室だった
『あー…』
「悪いな。」
今迄心操君は
この教室に足を運ぶことを拒否してきたというのに
一体どんな心境の変化があったんだろうか
というかそれより
『…なに、この人だかり…?』
入り口を塞ぐ様に
大多数の人が教室を覗き込もうとしている
「こないだの敵襲撃を受けた奴らを、こいつらも視察しに来たんだろうな」
『視察…?』
なんでそんなものが必要なんだ
「お前、再来週が雄英体育祭なの忘れてねぇよな…?」
『あ…』
すっかり忘れていた
そっか
だからみんな
強個性のA組の人達を…