第5章 襲撃
「ああクソッ!!!」
「爆豪うるせえぞ!!」
バスに響く怒声
制止の声を聞かず口論はヒートアップする
爆豪は神奈に
その鬱憤をぶつけてやろうと声を掛けたのに
こんな事を言われては
怒る気は失せてしまった
「…いいか神奈
二度と…ッ二度と俺を
助けようなんざ考えんな…ッ!!」
いいな!?二度とだ!!!
『そんな…っ無理に決まってんでしょ!!』
「言うこと聞けや!!!」
『嫌よ!!!』
あんたは私の事を助けるくせに!!
私が助ける事を良しとしてくれないの!?
『そんな…っ私の方が爆豪より強いもん!!助けようと思うのは当然でしょ!!?』
「…て…めぇ……ッ」
「地雷踏んだな…」
バスの隅から呟かれた
爆豪は私の胸元を感情任せに掴み上げ
服を引っ張り、顔を寄せる
おでこがゴツンとぶつかり合い
『っいったぁ!』
「てめえ…俺より強い気でいたのかよ…そらあ大したこったなあ…?」
『っだって…!』
本当のことだもん、と言葉を続けようとしたが
それは
彼の唇によって
塞がれてしまった