第5章 襲撃
『何があったんですか』
激しく揺れる車内で
シートに掴まりながら聞く
師匠に聞いたつもりだったが
答えてくれたのはさっきの
メガネの生徒君だった
「それが、救助訓練の授業中に敵が多勢で襲撃して来てね。俺は伝達役として先生方にお伝えしに来たんだ」
『……そっか…大変だったね。怪我とかはしてない?大丈夫?』
「あぁ、俺は大丈夫だ。君は昨日の復元女子だな!そう言えば何故ここに居るんだ?」
それは私も聴きたかった
チラリと校長に視線を移す
「あぁ!君はね!学校に置いていく方が危険だと考えたからさ!」
『…?』
まだよくわからないという顔をしてしまった
「これだけの先生を引き連れて行けば、今度は学校の方が手薄になってしまう…あ、勿論優秀な先生しか居ないから、学校だって安全なんだけどね?でも、先日の事情を知って居る先生と一緒の方が対応し易いのは明白だから」
あと、治癒系の個性を持った子が居れば
生徒に大怪我を負った子が居ても対応出来るからね!
そう追加した
『…そう、ですか』
未だ少し納得していないが
それでも、爆豪に何かあったかも知れないという状況で
何も知らないまま学校に残されるのは堪えられなかっただろう
爆豪…
無事でいてよね