第5章 襲撃
教室に着き
何故か爆豪まで中に入って来る
『…次の授業、大丈夫…?』
あと数分で始まるだろう授業の心配をしてみるが返事はなく
「なんでまだお前いんだよ」
という心操君の言葉にも全く動じず
何も話さないまま一緒に私の席まで同伴してくれた
そして黙ったまま私の隣から
心操君をただただ睨みつけたと思うと
突然
片腕を上げ
私の肩を
抱き寄せた
『-ッ!!』
私の顔は一気に茹蛸のようになり
距離を取ろうとするが
爆豪の力には敵わず
「…は?」と心操は表情を曇らせた
二人が異様な雰囲気で睨み合っているなか
私だけがあたふたとしていてとにかく恥ずかしくなる
「…離してやれよ、嫌がってんだろが」
「宣戦布告」
「あ?」
「だから、宣戦布告だっつってんだよ」
心操は、自身が前、彼に言った言葉を返され
ているということに爆豪の意図を知り、そして爆豪が
神奈を好きだと自覚したことを知った
「……なるほどな」
「あぁそういうこった」
二人だけでの意思疎通がかなうと
爆豪はその腕から神奈を解放し
「またな」とだけ残して
またズカズカと教室を去って行った