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【ヒロアカ】世も縋ら

第5章 襲撃




『私の個性を、見てもらいます…!』

ただれた誤解を解かないで
教室には帰れない…!!


神奈は赤面しながら相手を探す

「あ!じゃあ緑谷!お前昨日個性使って、ばあさんに治して貰えなかったんだよな?」

「えっ…あぁ、そうなんだ!昨日は体力とかも削れてる状態で…今は自然治癒するのを待ってるんだ」

『でしたら緑谷さん!…そうですね、おでこ出して貰えますか!?』

「えっ…良いけど…?」

「良くねえよ!!!」

突然爆豪はキレだし
額にかかった髪を持ち上げていた緑谷を押し退けて
自身の右腕を勢いよく机の角にぶつけた


「ーッ!!!ぁあクソがッ!!!」

『ちょっ何やってんのよ!!!』

「爆豪!!??」


ぶつけた所はどんどんと鬱血していき
自身で傷つけておきながらも爆豪は
その痛みを放出する術を見出せなかった


痛みに悶えながら
彼はその痛々しい腕を神奈に差し出す


『…馬鹿じゃないの…?あぁもう切れてるし……わざわざ自分から怪我しなくても…』


「うるせえ、さっさとやれや」


ハイハイ、と少し呆れながらも
爆豪の重たい腕を痛まないよう慎重に持ち上げ
顔を近づけていった
『失礼』と一言だけ添えて舌を出し
少ししょっぱい味を感じる

するとみるみるうちに腕は元どおりになって行き、元の肌色を取り戻す


「これは…ッ」

「治癒系の個性!!珍しい!!」

『正確には「復元」の個性なんだけど、私は戦闘よりサポートの方に興味あって…』

「なるほどな!さっきのいやらしい言葉の意味がわかった気ィするぜ!!」

『いやらしい……確かにそう思われるかも知れませんが、発動条件が「舐める」って行為で…』


誤解は解けたようだが
どこか気恥ずかしさが残った

しかし反対に
更に気恥ずかしさを増す言葉が飛んでくる

「はっはーん?なるほどー??だから爆豪、自分から腕ぶつけたのかー??」

「!」

「あ?」

「他の男舐められるの、嫌だったんだろ?!」

黄色髪のチャラい人の台詞で、クラス中が一気にニヤニヤとし出した



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