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【ヒロアカ】世も縋ら

第5章 襲撃





まるで


振った炭酸ジュースを開けた時のような




そんな奇声が

教室中から鳴り響いた




「えぇぇぇえ!!!ばっ爆豪!!?」
「な、なんでお前…!!お前に限ってそんな…!!!」
「爆豪が女の子連れて…」
「しかも超かわいい…!!!くたばれえぇえ!!!」
「かっちゃんに彼女…?!そんな事今まで…いや、まだ彼女とは…でも…」
「腕!!腕組んで…!!羨ましい!!!」
「珍しい光景だな…」
「お前は今日から敵だーーッ!!この裏切りモンがーーーッ!!!」



四方八方から驚愕と悲嘆と憎悪の声がサラウンドで耳に入る


「うっせぇ…」

爆豪は文句だけ言い
構わず腕を引いたまま自身の席へズカズカと歩く

朝の出来事より視線が痛かった


「おら」
と差し出されたのは彼の椅子で

『あんたはどこ座んのよ』
と聞くと、彼は振り返り

「おいデク…椅子貸せや」
そばかすのある少年を脅し出した

きっと睨み顔であろう彼を
神奈は後ろからスパンとツッコミを入れるようにはたく

『アホか、それなら私は立ってていいわ』

「あ"ぁ!?いいからてめえは座ってろや!!」

『デクさんまだお弁当食べてんでしょ!迷惑かけんなバかつき!!』

「ッバかつき…」


その蔑称に
ショックと、そして初めて名前を呼ばれたことに対する嬉しさと、そして初めてがバカ勝己だという、やっぱりショックが
彼の中を駆け巡った


「あの爆豪を叩いたぞ…」

「すげぇ…」

「バかつき…ッフ」

「かっちゃんを黙らせられるなんて…初めて見た」


クラス中が口々に賞賛の声をこぼす


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