第4章 サイレン
「…なんで腕、掴んでんだよ」
そう不機嫌に吐き捨てたのは
私達のために席を確保してくれていた心操くんだった
「こいつがチンタラしてるからだろが
一々うるせえな」
『なんですぐ悪態付くかなぁ』
私は二人に仲良くして欲しいのに
なんでこんなに仲が悪いんだ
というかホント、いつの間に知り合ってたんだ
「てめえも一々こいつの肩持つよなあ!?あ?」
『あんたの口が悪いからじゃん!』
ほんと、爆豪と居ると私
怒ってばっかな気がする
『というかさっきのイケメンも、友達なら一緒に食べたら良いじゃん。なんで引き離すかなぁ』
折角イケメンと仲良くなるチャンスだったのに…と、まぁ冗談半分だが文句を言ってみる
「イケメン…?」
先に食いついたのはなぜか心操だった
「爆豪、どういうことだ…?」
「知るか!!この俺を放っといて別の男に媚び売ってたんだよこいつは!!」
『媚びは売ってないでしょが!!』
「で…?」
どこか威圧感を含んだ心操の声に
私は渋々と
『や、ちょっと迷惑かけちゃって…』
なんとなく事情を理解した心操は
内心ホっとし、そうか、と言う