第8章 開闢行動隊
すう…と瞼が持ち上がる
「やあ、爆豪くん」
不気味に呼ばれた自身の名前に反応し
声の主を探す
その途中
見慣れた顔が一つ
「…神奈………ッ」
『…え』
ずっと
ずっと
夢にまで見た彼女が
「…ああ神奈ちゃん」
死柄木に肩を抱かれ
「彼は爆豪勝己くん、これから俺達の仲間になる少年だ」
怪訝な表情で
『…爆豪…勝、己』
まるで
「くくっ」
「…神奈…?てめえ…」
まるで……
「…ッてめえも、偽物か!?」
『は…?』
「思い出せないかあ」
『「っ!!!」』
まるで、保健室で出会った時の様な
怪訝さと、恐怖と、そのままの彼女が
「てめえら……ッ!!!こいつに何したんだよ!!!」
磔られた体が
内側から沸騰する