第8章 開闢行動隊
「五分が経ちました、集まりましたか?」
死柄木に指示されていた集合場所には
先の三人と、別動隊の男が一人集まっていた
「…あいつらは……こっちは五人もやられたのか」
荼毘が、ここに居るはずだった者達の姿が見えないことでそう漏らす
それに対し黒霧は靄を揺らし
「いえ、内二人は回収済みです」
さすが、と零しながら爆豪を入れた球を振り、
「あいつらが追ってくる前にさっさと退散しましょう」
「その前に確認だ」
荼毘が球に目を向け促す
各々が靄に体を侵入させながらシルクハットの男、コンプレスに注目する
「OK」と指を鳴らすとパチンと、爆豪が姿を現す
「ッ!!」
爆豪は逃げようにもいかず、引き込まれていく体に
一つの希望すらを見出していた
「問題なし」
継ぎ接ぎの口元を歪ませ
開闢行動隊は、跡形もなく姿を消す