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【ヒロアカ】世も縋ら

第7章 敵連合



「どうした神奈!?」


傷口が開くのも厭わずこちらを心配する死柄木に
普段は肝の据わった少女も
少し焦り声を乗せる


『動かない…ッ
身体が…!』


何をされた!?


見ただけで相手の動きを止められるのか…!?

いや、そうじゃない

それなら私が体当たりをしようとした時
避けるでも、斬りつける事も
する必要はなかったんだから


『!!』


そうだ


斬りつけられた



ヒーロー殺しからされた挙動はそれのみだ


相手を斬ることが発動条件か?

或いはそう…
斬ることで効率よく出来る事…

例えば血

相手の血を摂取するとか?


思えばヒーロー殺しの身形はやけに刃物が多い




動けぬまま
思考を巡らし
どうするべきかを考える



「何を成し遂げるにも
信念…想いが要る


凪山 神奈

お前の個性は…ハァ


利用価値がある」



『っ』



「俺と来い

お前がいれば
俺の仕事はより捗る」


「はあ!?」


死柄木がわんわんと騒ぐ中

私は威圧的な双眼に射貫かれ
顔まで強張ってしまう



『…仕事…?』



「ああ…

”英雄”が本来の意味を失い
偽物が蔓延るこの社会も

徒らに”力”を振りまく犯罪者も


粛清対象だ…」



ヒーローの本質…
偽物が蔓延る…


『…だから”ヒーロー殺し”?』

なによそれ



やりたい事、言いたい事は分かった

確かに近年のヒーローは人気業な面も増えて来て
本来の意味を損なっているのかも知れない

私もヒーローに対しそんなイメージが
心の隅に存在することは否定しない



だけど




だけど…




『…なんでかな…



”ヒーロー”を馬鹿にされると


頗る腹が立って仕方がないの…ッ』




「!」


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