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【ヒロアカ】世も縋ら

第7章 敵連合





「俺はお前を売る為に、ここに入った


神奈



お前が嫌がる事を、色々考えたんだよ」




そう言う翔の顔は



何故か悲し気だった



貴方が考えた
私が嫌がる事…

それは
貴方が敵になるっていう事…?



だったらごめんね


『…私、翔が敵でも構わないよ』



そう言ってしまったのに

どうして貴方はまだ

悲しそうな顔をするの…?



『敵とかヒーローとか、私はどっちでも良かった
今迄敵は私に害為す輩だったから避けてきたけど

でも私は

貴方が居るなら敵でも良いよ』




それが私の

贖罪になるというのなら




『死柄木、あんたにだって手を貸してやるわ』


私を売るだなんて罪を

貴方には負って欲しくない




罪悪感が一番、辛い枷になることは


私が一番、理解している


『なんだってやるわ、だからお願い

翔を元の世界に戻して』


ただ、
それだけはどうか


「おいおい俺が引き込んだみたいな言い方だけどさ
違うよな?さっきそいつも言ってただろ?
自分で選んでここに来たって

責任転嫁してんなよ」


『だけどもう目的は達成したでしょ?
翔はあんたにとって用済みのはずよ

なら仲間にはもう要らないんじゃないの?』



「神奈、勝手なこと言うな」


「そうさ、馬鹿な奴みたいな発言してんなよ
そんな事言ったら翔殺しちまうぜ?

確かに用は済んだけどさ
幼馴染なら知ってんだろ?こいつの個性

揃っていいもん授かってさ

簡単に手放すわけねーだろ」




無惨に落とされた言葉と共に


悪魔みたいな微笑みが
指の隙間から私を見つめる

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