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【ヒロアカ】世も縋ら

第7章 敵連合




腰に手を回された状態のまま

懸命に掘り進んだ道を逆行する



『…何が目的…?』



治癒?復元?それとも不死?




何の為に攫ったの…?



少し震える声帯を
悟られない様強気に発する


「焦るなよ

お前はずっと、俺の側にいるんだから」


『いやよ』


「はあ……
クソ生意気」



少し怒気を孕んだ声と同時に
回された手に力を込められる

『ッ…』


四指が腰に食い込み威圧する


「安心しな

否が応でもあんたは俺と居なくちゃいけなくなる」


『…は?』


なんで敵なんかと?
策があるようなその言い回しは?


「あれ、強気の顔が崩れてるよ?」


『ッ!!』



ニタニタと下卑に笑うこいつに
何だか悔しくなり、顔が真っ赤に染まる


「案外顔に出るんだねえ
面白いなあ…いいなあ…良かったよ

君を攫ってきて」


っ!!こいつが主犯か!?


確かに個性は三下ではない、寧ろ厄介この上ない
きっと五指で触れたものを壊す個性

下手に逃げたらすぐにでも殺される


「以前二回会ってんだぜ?
まあ俺らが記憶消したんだけど」


『……?』


サラリと言われた言葉が脳で引っかかる

え…?
今なんて…?

記憶を?


「気付いてなかったんだ
まあ半年ぐらいなら分かんないもんかなあ」


はんとし…


半年もの記憶を消された…




やっと脳が意味を受け入れたが

その言葉はあまりにも


飲み込むには大き過ぎる内容だった


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