第7章 敵連合
懐かしい
嬉しい
悲しい
申し訳ない
何を表情に出せば良いんだろうか
「……久し振り、神奈」
振り向いて笑うその顔は
記憶の中のものとはかけ離れたものになっていた
『っなんで…雄英に…?
というか何処に行くつもりなの!?』
「そう喚かないでよ、僕の事信用して」
そうしたいけど
でも…
『…敵連合に……入ったの…?』
その言葉を聞き
翔は一瞬、悲しい顔をした
「……神奈は、僕の事
信用してくれるよね…?」
どういう意味?
否定するならハッキリそう言ってよ
『……』
何も答えられないでいたら
翔はため息を吐き
そして引っ張る力を強めた
『っちょっと!離して翔!』
このままじゃ学校外に出てしまう
必死に暴れ出し
振り払おうとすれば
「神奈……
僕を信じて」
『っ!!』
それは故意か
ミーを亡くした時と同じ
私が一番、信用する言葉を零される
そうして神奈は
黙って彼について行くことにしてしまった