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【ヒロアカ】世も縋ら

第6章 体育祭




「何照れてんだよ」


頭上から爆豪の声が聞こえる

爆豪は神奈の顔を隠すように
自身の上着を被せたのだ

「それ、さっきので燃えた」

息苦しくなり被せられたものを外すと
確かにそれは、少し焼け焦げていた


『はいはい』


テキトーな返事をしながらも
彼の服をひと舐めする


『はい、これで元どーり』

「ん」と無愛想に受け取る


爆豪は確かにみみっちい性格をしているが
別に服が少し焼け焦げていた所で気にすることはなかったのだが

そんな事よりも

神奈のあの照れ顔を
自分以外の何者にも見せたくなくて
その言い訳に利用したに過ぎなかった


「うわー独占欲ー」
「男らしくねえぞ爆豪!」
「うっせえ!!」


そんな会話を横目に
順位を確認する



2位…


彼はきっと悔しがるが
私としては2位という順位は、十分すぎる程な結果だった


『あっ…!』

3位に組み込んだ心操君のチームに
普通科への帰属意識と
友達でもある彼に対して嬉しさと誇らしさが込み上げる



視線を左右に振り回し
心操君を探す


すると後ろから
探していた相手に声を掛けられる


「神奈、2位おめでと。次どんなん来るか分かんねえが、頑張ろうな」

ぐしゃりと私の頭を撫でて優しく笑う

『うん!!』


なんだかお兄ちゃんが出来たような気分だった
が、そんな光景を良しとしない者がいた…

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