第6章 体育祭
「その作戦、俺が居たら完璧だぜ!」
『!』
突然背後からしょうゆ顔の男子生徒に話しかけられ
驚きを隠せないでいた
「俺のテープで爆豪をキャッチして騎馬に戻しゃあ良いだろ!?」
どうだ!?と少しドヤ顔の彼は
どうやら個性がセロハンテープの様なものらしく
確かに彼が居れば…と
揃った現在のベストメンバーに
興奮が巻き起こる
爆豪は何も言わないので肯定と捉え
『よろしくお願いします、私は普通科の…』
「凪山神奈ちゃんだろ?よく爆豪と昼飯食ってんの見てたから知ってんぜ」
「命知らずだなあと思ってたけどよ、普通科で生き残ってんの2人だけだもんな!いや、別に普通科だからって訳じゃねえけど!凄えなって思って!」
それは…多分私が普通科だから湧いてくる感想だと思うが
彼から悪気は一切感じないので嫌には思わなかった
『じゃあ、私の個性は?』
そう問えば今度はまた塩顔の彼が答えてくれた
「復元、だっけ?レアな個性だよなそれ、味方になってくれて心強いぜ」
『そう言って貰えると有り難いですね、ヒーロー科の人達と組ませていただくってだけでも後ろめたい気持ちあったんで』
「は?んなこと思う必要ねえだろが」
突然爆豪がつっかかってくる
『どうした急に』
「気にするな神奈ちゃん!爆豪の優しさだ!」
「何さり気なく名前で呼んでんだクソ髪!!」
「切島な」
「愛されてるな!神奈ちゃん!」
「黙ってろやしょうゆ顔!!!」
「瀬呂な!」
…爆豪がからかわれてる
中々お目にかかれない光景を目の当たりにして呑気に感動していた