第6章 体育祭
「轟の奴ソッコーチーム決めやがったぜ!爆豪!!俺と組もう!!」
えっ
誰だ
「クソ髪」
「切島だよ覚えろ!!」
おめーの頭とそんな変わんねーぞ!!
そう駆け寄って来た彼は
爆豪に対し全く臆することもなく
対等に話しかけていた
爆豪にもちゃんと
友達居るんだ
何だか親心みたいなものが滲み出てきた
「おめェどうせ騎手やるだろ!?そんならおめェの爆発に耐えられる前騎馬は誰だ!!?」
「………………根性ある奴」
いや違うだろそれは
「違うけどそう!!硬化の俺さ!!」
ああ、なるほど
「ぜってーブレねえ馬だ!奪るんだろ!?1000万…!」
確かに私じゃ前騎馬は無理だ
硬化の個性を持つと言う彼ならば
そして
爆豪の友達である彼ならば
爆豪は自身の身体を気兼ねなく委ねることが出来るだろう
でも
『…1000万…狙うのね』
「たりめえだ」
『うん、爆豪ならそう言うと思ってた。それに…』
一位を目指すなら
狙わないなんて有り得ないよね
すっと視線を真っ直ぐに向け
作戦を考える
『爆豪さ、さっきのレースで個性使って飛んでたよね、それさ、騎馬戦でもやれたらトリッキーな攻めが出来るんじゃない?』
「おお!でもそれ前には飛び出せてもよ、帰りはどうすんだ?イケるか爆豪!?」
「いや、それならワンアタック毎に時間が掛かり過ぎる。数撃てねえ」
『あぁ…』
そっかあ…良い案かとおもったのだが
制限時間がある騎馬戦で、ひとアクション毎のリスクを軽減するには数撃てないと話にならない
『じゃあ…』
どうしようか、そう続けようとおもった時