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アイナナ夢

第20章 Rey15


15

翌日…と言っても当日なんだけど、私は目が覚めた。
よく寝たのか、出社時間にはまだ早い。

『お腹すいた…』

買い物してないから冷蔵庫に何かあったかな…。
………あれ?

『スポーツドリンクと王様プリン?』

もしかして…紡さんか大和さん?
大和さんはずっといたって言うし、多分紡さんだろう。
本当に迷惑かけっぱなしだ。
でも…せっかくだから頂いておこう。

『……あま』

普段甘いものを食べないせいなのか、病みあがりのせいか半分も食べたらギブアップだった。
これを1日に何個も食べれる環がすごい。

『早めに事務所行こう…』

仕事たまってるし…昨日の分、取り戻さないと。




◇◇◇




事務所に着くと、紡さんがもう来ていた。
昨日のことを言うにはちょうど良かったかも。

「零さん…もう大丈夫なんですか?」
『おかげさまで…いろいろごめん…あとありがとう』
「私に出来ることをしただけですよ。それに…私の方こそ零さんに無理させちゃってごめんなさい」

倒れたのは私の落ち度だと言うのに謝る紡さん。
それに、紡さんがGOを出してくれなかったら私は一生人前で歌えなかったかもしれない。

『もう、お相子でいいんじゃないかな』
「そ、そうですか?」
『だから…この話はおしまいってことで…』
「そうですね。まだメンバーが来ていないので今のうちに零さんにお知らせがあります」

他のメンバーに聞かれるとマズイこと…なのだろうか。
となると…Rey絡みに違いない。

「昨日のライブがネットに動画としてアップされています」
『それってつまり…?』
「零さんもアップされていました」
『……え』

IDOLiSH7ならともかく、どうして私?
顔は隠していたから多分…顔バレはしてないと思いたい。

「この動画です」

PCから流れる私の歌。
お客さんが撮ったものだとすぐにわかった。
だって…短いしスマホで慌てて撮ったようなそんな感じ。
しかもSNS…。顔は写ってないけど、すごく恥ずかしくなって来た。

『…これ、誰でも…見れ…』
「そうですね。今は無名ですけど…チャンスとも思えます」
『チャンス…?』
「コメントにもありますけど、無名なのが勿体無いと思われているんです」
『私が…?…ぁ、ごめん着信』
「出ていいですよ」

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