第7章 バングル…
ただ身体を洗って貰ってるだけ…
それだけのことなのに…
何でだよ…
なんで反応してんの?
俺は兄ちゃんに気付かれないように、足をそっと閉じた。
でも兄ちゃんがそれを見逃す筈もなく…
背中を撫でていた手が、脇腹を掠めて俺の足の間に滑り込んで来た。
「えっ…、あっ…」
当然だけど、兄ちゃんの泡だらけの手は、ご機嫌な俺のアレに触れたわけで…
しかも、
「あっ、悪ぃ…。手ぇ、滑ったわ」
なんて…
もお、白々しいったらないよ…
「わざとでしょ…。ホンット、兄ちゃん性格悪っ…!」
抗議する俺の口は、いとも簡単に兄ちゃんの唇に絡め取られ、一瞬のうちに次に続く言葉は遥か彼方へと消え去った。
「ん…ふっ…んっ…んんんっ…!」
肩越しに唇を重ねながら、背中から回された手が俺の中心を…、それこそ袋から先っぽまで、細かな皺を伸ばすように擦る。
ああ…、もう駄目…
人様の家だ、って…
風呂場だ、って分かってる。
でももう止めらんないよ…
全身の力が抜け、閉じた筈の足は恥ずかしげもなく開き、気付けば背中を兄ちゃんの胸に預けていた。
「ああ…、にぃ…かず…、いい…、気持ち…いいよ…ぉ…」
「ククッ…、おかしいなぁ、俺は“洗ってるだけ“なんだけどなぁ」
ああ、もう…意地悪なんだから…
「かず…、俺…、俺もう…」
俺の反応を楽しんでるのは分かってる。
でもせり上がってくる射精感だけは、どうにも止められなくて…
「イッていいぜ? ほら、イケ」
筋を爪の先で掻かれた瞬間、俺は檜の床の上に白濁を放った。