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99.9%のDNA【気象系BL】

第5章 アルバム…


「ただいまー」

何冊目かのアルバムを閉じた時、玄関の方から潤の声がした。

仕事を終えた潤が帰って来たんだ。

「兄ちゃん? 開けるよ?」

俺の部屋のドアがノックされて、開いたドアの隙間から、仕事モードのキリッとした潤が顔を覗かせた。

「おお、おかえり」

「何してんの?

…ってか、それ俺のじゃん…」

潤は俺の手にあるアルバムを見つけるなり、ビジネスバッグを床に放り投げた。

「うん、俺んとこに紛れてたみたい」

「兄ちゃんトコにあったのか…。俺探してたんだよね…」

暑苦しいジャケットを脱ぎ、ネクタイを緩めながら、潤が俺の隣に腰を下ろした。

そして俺の手からアルバムを取り上げると、懐かしそうに顔を綻ばせてページを捲った。

「お前さぁ、全然変わってねぇのな?」

揶揄い口調で言ってやると、照れたように頬を膨らます潤。

その顔も、まんま変わってねぇし(笑)

「あ、そうだ、コレ見てみろよ」

俺は何冊かあるアルバムから一冊を抜き取ると、目的のページを捲ってから、潤の前に差し出した。

そこには赤ん坊の頃の潤が写っていて…

「俺さ、一つだけ成長したとこ見つけたぜ?」

「えっ、どこどこ?」

無邪気に聞いてくるから、俺は何枚か並んだ写真の中から、一枚を指さした。

「コレだよ」

瞬間、潤の手からアルバムが滑り落ちた。
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