• テキストサイズ

99.9%のDNA【気象系BL】

第5章 アルバム…


あんなに面倒だった片付けも、始めてみると案外楽しくなるもので…

ゲーム感覚、っての?

空いた隙間に、ブロックを埋めてく感じ?で、物を仕舞って行くと、面白いくらいに片付いていく。

気付けば俺の部屋には、あっという間に空になったダンボールが積み上げられていた。

って言っても、まだ半分は残ってるんだけどね?

「よし、今日のところはこれくらいにしときますか…」

俺は最後にもう一つ、とダンボールを手に取った。

「ゲッ…、重っ…」

何が入っているのかは、側面を見ても書いてないし、何より俺の記憶に、こんな重いダンボールの存在は…多分ない。

若干訝しみながらも、ズッシリと腰に来るダンボールを床に置き、ガムテープを剥がした。

「えっ、コレって潤の…?」

中に入っていたのは、数冊はあるだろうか、アルバムで…

俺はその中の一冊を手に取った。

ページを捲って行くと、そこには子供の頃の潤がいて…

「なんだよアイツ…、全然変わってねぇじゃんか…」

笑った顔も、泣いた顔も、それに怒った顔も…
今と全く変わらない潤の姿が、そこには溢れていた。

当然だけど、この頃の潤の姿を、俺は知ってるわけじゃない。

兄弟とは言え、俺達は別々の人生を歩んで来たんだから…

それでもどこか懐かしさを感じるのは、やっぱり俺達がDNAで繋がった“兄弟”だから、なのかもしれない。
/ 206ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp