第3章 潤…
暫くすると兄ちゃんが、腰にバスタオルを巻いただけの姿でバスルームから出てきた。
「お前も浴びて来いよ」
窓辺のソファに腰を下ろした兄ちゃんがビールのプルタブを引いた。
「…うん、行ってくる」
ヤバイ…
ドキドキが止まんてねぇ…
油断出来ない下半身を隠すように、前屈みでバスルームに向かう。
服を全て脱ぎ捨て、熱いシャワーを全身に浴びる。
でも…
ゆるゆると頭を持ち上げる俺の中心。
どうすんだよ、これ…
手を中心に添え上下に擦ってみる。
頭の中には、腰に巻いたバスタオルから覗く足と、その奥に隠された兄ちゃんのモノを思い描いて…
するとあっという間に吐き出される白濁。
早漏かよ…
思わず零れたため息と一緒にシャワーで洗い流し、火照った身体にバスローブを纏った。
濡れた髪をタオルで拭きながら、冷蔵庫から缶ビールを取り出す。
「さっぱりしたか?」
「ああ、うん…」
色んな意味でね…
「そっか…。とりあえず乾杯しようぜ?」
兄ちゃんが新しい缶のプルタブを引いた。
「うん」
俺も缶のプルタブを引いて、兄ちゃんの隣に腰を下ろす。
「誕生日、おめでとう…潤」
「ありがとう、兄ちゃ…和…」
“和”と呼ぶのは、“恋人”としての呼び方。
だって今は兄弟じゃないから…