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99.9%のDNA【気象系BL】

第3章 潤…


挨拶もそこそこに実家を飛び出した俺は、兄ちゃんと初めて会ったファミレスへと車を走らせた。

兄ちゃんに会える…

どんな高価なプレゼントよりも、そのことが嬉しかった。


ファミレスに着くと、笑顔で迎える店員を無視して、足早に窓際の席に向かう。

「兄ちゃん…」

窓の外をぼんやり眺めていた兄ちゃんが、ゆっくり俺を振り返る。

「早かったな?」

「だって兄ちゃんに会えると思ったら俺…」

向かいの席に腰を降ろすと、兄ちゃんの手が伸びてきて、俺の額に張り付いた前髪を指で梳いた。

一瞬俺の心臓が、口から飛び出るんじゃないかってぐらい、大きく高鳴った。

なんだろう…

いつもと違う兄ちゃんの雰囲気に、ドキドキが止まんねぇ…

「どした?」

兄ちゃんが俺を覗き込む。

「えっ、あぁ…いや、スーツなんて珍しいなぁ、って思って…」

兄ちゃんとあれ以来何度も会ってるけど、スーツ姿なんて初めてで…

「そうか? ま、あんま普段着ないけどね?」

そう言って照れ臭そうに笑う兄ちゃんに、必要以上にドキドキしてしまう。

なんか俺、今日変だ…

「お前飯は?」

「実家で食べてきた…オムライス…」

「うそ、マジか…。俺も食いたかったな、オムライス」

心底悔しがる兄ちゃんに、思わず笑いが込み上げる。

「美味しかったよ?」

追い打ちをかけるように言うと、兄ちゃんの拳骨が降ってきた。
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