• テキストサイズ

99.9%のDNA【気象系BL】

第3章 潤…


兄ちゃんとは一週間前から、連絡も取っていない。

とは言っても、兄ちゃんからのメールは何度かあったんだけどね?
それにはあえて返信をすることはしなかった。
兄ちゃんの仕事の邪魔はしたくなかったから。

でも流石にちょっと寂しくなってきた…かな?

スッポリ開いてしまった隣が、なんだか寒い。

「あ、そうそう、ケーキ今日は用意してないわよ?」

「えっ、なんで?」

小さな子供じゃないんだから、ケーキがどうしても食べたいってわけじゃない。

ただケーキ一つない誕生日が、寂しいだけ。

「お父さんとも相談したんだけど、ケーキは今度みんなが揃った時にでも用意しようと思ってね?」

「そうなんだ。和也君もいた方が、潤君も嬉しいだろ?」

両親の小さな気遣いが嬉しかった。

「うん、そうして? 俺も兄ちゃんに祝って欲しいし…」

「じゃあそれで決まりね。母さん、腕によりをかけて作るわ」

「楽しみにしてる」



食事が終わり、そろそろ…と腰を上げた時、ポケットの中のスマホが小さく震えた。

もしかして…?

逸る気持ちでスマホを取り出し、画面をスワイプする。

『仕事終わった。今から会えるか?』

兄ちゃんからの短いメッセージがそこには表示された
/ 206ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp