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99.9%のDNA【気象系BL】

第3章 潤…


そして迎えた誕生日当日。

兄ちゃんとの約束は反故になってしまったけど、その代わりに両親から食事の誘いが舞い込だ。

親に誕生日を祝って貰う年でもないけど、せっかくの年に一度の記念日。
何もしないで一人で過ごすよりは、よっぽどましだ。


夕方になって実家へと向かって車を走らせる。

親父さんのことだから、間違いなくアルコールを薦めてくるだろうけど、今日だけは丁重にお断りするつもりだ。

もしかしたら兄ちゃんの仕事が早く終わるかもしれないから…

そんな淡い期待を胸に抱きながら、車を実家のガレージに停めた。

インターホンを鳴らすことなく玄関ドアを開けると、兄ちゃんの誕生日に家族で撮った写真が目に入った。

あれからもう二か月…

兄ちゃんはたまにだけど、親父さんと連絡を取り合ってるって言ってた。

まぁ、殆どが親父さんからの一方的な物なんだけどね…

「ただいま」

リビングへと続く扉を開け、中を覗き込む。

「やあ、潤君おかえり。ささ、座って座って」

親父さんはいつもの定位置に座って、相変わらず新聞片手に缶ビールを傾けている。

「親父さん良くビール飲みながら新聞なんて読めるね?」

俺の言葉に、親父さんが両手を見て、”そうか?”と言ってクスリと笑った。
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