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99.9%のDNA【気象系BL】

第11章 決断…


母さんがこれまでどんな思いでいたか…
どんな思いで、毎年俺のためのお年玉を用意していたのか…

それを考えると、胸が痛くて…、でも暖かだった。

「これ…、俺が貰っちゃって…良いんだよね?」

「当たり前じゃないの。言ったでしょ? “和也に会えた時に渡そう”って、ずっと心に決めてた、って…」

「うん…。あり…がとう…」

俺はテーブルの上に並べたポチ袋を、歳の順に重ねて熨斗袋に仕舞うと、潤が貰った“お年玉”と一緒に、ショルダーバックの中に入れた。

それを見ていた親父さんが、母さんの肩に手を乗せ、軽く譲った。

「ああ、これで漸く私も子供離れが出来そうだわ」

「えっ…?」

「急に何言い出すの?」

突然の母さんの“子離れ宣言”に、俺達はお互いの顔を見合わせた。

「だってそうでしょ? あんた達ももういい歳だもの、好きにすれば良いわ。その代わり、私もお父さんと第二の人生を楽しむのとにしたから。ね、お父さん?」

年甲斐もなく語尾にハートマークが付いたような口調に、親父さんが激しく咳き込む。

「ね、ねぇ、それって…、俺達のこと…」

「潤、勘違いするんじゃない」

身を乗り出した潤を、親父さんが胸をトントンと叩きながら制した。
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