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99.9%のDNA【気象系BL】

第11章 決断…


結局、その後も母さんからの連絡はなく…

俺達は二人だけで年を越すことになった。

年末ならではの歌番組を二人で見ながら、形ばかりの正月準備を二人でして…

年を越すのを待たずに、近所の神社に初詣に向かった。

二人で長蛇の列に並んで、二人で一緒に除夜の鐘を突き終えた頃には、すっかり年を越していた。

その帰り道…

突然潤のスマホが鳴った。

「親父さん…からだ…」

「えっ…?」

潤は手袋のままスマホを操作すると、白い息を吐きながらスマホを耳に当てた。

「もしもし親父さん? あ、明けましておめでとうございます。えっ…、う、うん…分かった。兄ちゃんにも伝えておく」

親父さんとスマホ越しに会話を交わしながら、潤がチラチラと俺の顔を見る。

その顔が徐々に明るくなって行くのが、点滅を繰り返す街灯の下でも分かる。

「親父さん、何だって?」

「なんか…ね、母さんがお年玉用意してるから、取りに来いって…」

「は? お年玉って…、何だそりゃ…」

大体この歳になって親からお年玉とか…、貰えないだろ…

「つか、お前まだお年玉とか貰ってたのか?」

「まさか! 高校卒業した時点で、お年玉も卒業させられたし…」

普通はそう…だよな…

「とりあえずさ、明日挨拶がてら行かない?」

「そう…だな…。そうするか…」

ちょっと敷居は高そうだけど…
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