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99.9%のDNA【気象系BL】

第11章 決断…


同じだ…、と思った。

俺も自分で自分の性癖を認めるまでは、周りの奴らと同じように女を好きになろうともした。

でもどうしても出来なかった。

無理して好きになろうとすればする程、心と身体のバランスが取れなくなって…

結局、好きになるどころか、違和感しか感じられなくなった。

だから、潤が何を言いたいのか、それが何を意味するのか、俺には理解も出来るし、感じている痛みも分かる。

ただ、母さんや親父さんは違う。

「そ、それじゃ…今まで騙されてたってことなの?」

「違う、そうじゃない…」

「だってそうじゃない。中学の時も、それから高校の時も、彼女だって紹介してくれたのも、みんな嘘だったんじゃないの…」

「それ…は…。で、でも、その時は本当に気付いてなかったんだ、自分が男の人しか愛せないってことを…」

「やめて…、もう聞きたくてないわ…」

母さんが席を立ち、逃げるようにキッチンへと駆け込む。

背中を向けているせいか、表情は分からないが、シンクに向かって流れる水を見つめる顔は、きっと悲しみにくれているんだと思う。

「母さ…」

「気持ちは分かるが、今は一人にしてやりなさい」

母さんの様子が気になったのか、潤が席を立とうとするのを、親父さんの手が引き止めた。
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