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99.9%のDNA【気象系BL】

第11章 決断…


母さんの…、湯呑みを持つ手が、カタカタと震えていた。

それに気付いた親父さんが、そっと母さんの手から湯呑みを取り上げ、コトリ…とテーブルの上に置いた。

そして銀縁の眼鏡を外し、胸のポケットに仕舞うと、俺と潤…交互に視線を送った。

「何て言ったら良いのか…、正直なことを言えば、悪い冗談であって欲しいと思っているが…、そうじゃないんだね?」

悪い冗談、か…
本当にそうであったら、どんなに気が楽なんだろうな…

でも、ごめん…

「少なくとも俺は、潤と会う前から男しか愛せなかったし、それは今でも変わらない」

そしてこの先も…

「そうか…。潤は? 潤もその…同じ、なのか?」

俺に言うのとは、明らかに違う、重い口調…

そもそも親父さんと母さんは再婚だから、俺達兄弟にとって“父親”と言っても実の親とは違う。

それでも潤との間には、俺の知らない…積み重ねて来た時間がある。

区別してるわけではないんだろうけど、接し方が違って当然…なのかもしれない。

「俺は…、和みたく子供の頃から…ってわけじゃないけど、でも女の子と付き合ってる時も、いつも無理してた…って言うか…」

まるで自問自答でもしているかのように、潤の顔が険しくなる。
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