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99.9%のDNA【気象系BL】

第11章 決断…


潰れたミカンを握る潤の指の隙間から、オレンジ色の雫がポタポタと床に落ちる。

「潤…?」

俺は潰れたミカンを潤の手から受け取ると、テーブルの上に置き、代わりにティッシュを数枚…、潤の手に握らせた。

でも、そんなじゃ全然足りなくて…

「あ、あら…、大変…」

明らかに動揺した様子の母さんが、ガタガタと音を立てて椅子から立ち上がり、フラフラとした足取りでキッチンへと向かう。

その間も親父さんは変わらず新聞から目を離そうとはしない。

いや、俺がそう思ってるだけで、実際は違う。

母さんの背中を横目でずっと追ってるのが分かる。

やがて母さんが濡れたタオルを手に、今度はさっきよりも幾分かしっかりした足取りで戻って来て…

「そ、そうよね…、兄弟だものね…」

言いながら濡れたタオルを潤の前に差し出した。

「付き合ってる…なんて、おかしな言い方するから…。ビックリさせないでよ…」

ねぇ、父さん…?と、母さんが親父さんの肩を叩く。

でも…

「愛し合ってるんだ…。俺と兄ちゃ…和は…」

潤の言葉に、母さんの顔が凍り付き…

「兄弟とか…、そんなじゃなくて、恋人として…」

親父さんが新聞を静かに閉じた瞬間、

「潤…!」

母さんが両手でテーブルを叩いた。
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