第11章 決断…
吐精の勢いのまま後ろに倒れそうになる潤を、咄嗟に抱きとめる。
つか、ただでさえ潤の方がタッパもあるし、体重だって俺よりもあるのに、グッタリと弛緩しまくってるからか、余計に重く感じて…
「ったく…、手のかかる弟だぜ、まったく…」
俺は潤の乱れた前髪を撫で上げると、そつとベッドの上に横たえた。
そして、潤の中からゆっくり抜け出ようとした、その時…
「だめ…、和まだイッてないじゃん…」
「俺は良いよ…」
潤さえ気持ち良くなってくれれば、正直自分のことなんてどうだっていい。
でも潤はそうは思っていなくて…
「やだよ、俺だけなんて…。和もちゃんと気持ち良くなって、ね?」
末っ子特有の甘えた声と目で小首なんか傾げて来やがるから、狡ぃよな…
「分かったよ…。本と、お前には負けるよ」
いや…、俺が潤に甘過ぎんのか?
「いいや、そんなことはない…」
「えっ…?」
うっかり心の声が漏れていたのか、潤が不安そうな顔で俺を見上げた。
つか、普段はギリシャ神話にでも出て来そうな顔立ちをしてるくせに、俺の下だとどうしてこうも可愛くなるんだろうね?
はあ…、マジでたまんねぇよ…
潤が寝たら、一人でゆっくり考えようと思ったけど、仕方ない。
俺は一旦潤の中から抜け出ると、ベッドに仰向けになり、その上に潤を跨らせた。