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99.9%のDNA【気象系BL】

第11章 決断…


身体の熱が下がって来たのか、小さく震えて毛布を引き寄せる。

弟のくせに俺よりも背が高くて、顔つきだって俺よりも遥かに大人びている潤だけど、こうして身体を丸めて毛布に包まっている姿を見ると、小さな子供みたいで、やっぱり可愛い。

「ねぇ、兄ちゃん…?」

「ん?」

「兄ちゃんはどう思う?」

「どう…って?」

「だから、カミングアウトした方が良いと思ってる?」

微かに潤んだ目が俺を見上げる。

「そうだな…、俺は…」

どっちなんだろう…

実際問題、この先も今の関係が隠し通せるかといったら…、それは疑問で…

今はまだ良い…、“仲の良い兄弟”で通ってるから…

でももし何かの拍子に俺達の関係が二人に知れたら?

二人の…、特に母さんの受けるショックは、相当なモンだと思う。

だったら自分達の口から打ち明けた方が、よっぽど傷は浅くて済む。

それに俺は元々女には興味持てない、根っからのゲイだし…

ただな…

「打ち明けるにしたって、タイミングだって必要だろ?」

「うん、そうなんだけど…」

タイミングを見誤れば、それこそ二度と二人のあの穏やかな笑顔は拝めなくなる。

それだけは避けたい。

俺はともかく、潤のためには…
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