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99.9%のDNA【気象系BL】

第8章 秘密…


着ていたジャケットをソファーの背凭れにかけ、潤が俺の隣に腰を下ろす。

その間、凡そ50cm。

何とも言えない距離感に、潤が肩を揺らした。

「えっとね、まず俺の会社がとんな会社かは、兄ちゃんも知ってるよね?」

「だからアレだろ? 不動産関係だろ?」

世相には疎い俺でも知ってるくらい、大手のな…

「うん、まあ大まかに言うとそうなんだけど。でね、今までもレジャー施設の開発なんかには携わって来たんだけど、今年から新規事業として、リゾートホテルの開発にも乗り出しててさ…。ここがその第一号って言うかさ…」

潤の言ってることは分かる。

でもさ、いくらファッションホテルって呼称を変えてみたところで、所詮ラブホはラブホだろ?

リゾートと呼ぶには程遠い気もするけど…

「でね、俺そのプロジェクトチームに配属されてさ…」

「すげーじゃん…!」

40cm…

「うん。で、ついでに言うと、プロデュースなんかも任されて…」

「益々すげーじゃんか! …って、んじゃ何か? この部屋もお前が?」

20cm…

「うん。他の部屋はまだ内装とか全然なんだけどさ、どうしてもこの部屋で和のBirthday祝いたくてさ、工事急いで貰ったの…。」

なんだろ…

俺的には、こんなキラキラした部屋は、とても居心地が良いとは言えないんだけどさ、潤が俺のために…って考えてくれたと思うと、座り心地の悪いソファーだって、すごく心地よく感じてしまう。

「ありがとな、潤…」

0cm…

漸く俺達の間に、妙な隙間がなくなった。
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