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99.9%のDNA【気象系BL】

第8章 秘密…


「入って?」

潤に言われて、漸く我に返った俺は、やっぱり潤に背中を押されて、その部屋の中へと足を踏み入れた。

全体的にシックな色調で纏められた空間に、ベルサイユ宮殿もビックリの豪華で煌びやかな調度品の数々…

キャンドルに見立てた照明器具が壁のあちこちにかけられていて、天井からはシャンデリアまで釣り下がっていて、その下にはかの噂に名高いシャンパンタワーなるものまで…

しかも大理石調の床には、無数の黄色い…花弁?…みたいな物が散っていて、角度を変えて見てみると、何だか文字のような物が浮かんで見えた。

「Happy…birthday…?」

マジ…かよ…

「ねぇ、驚いた?」

目を白黒させる俺を覗き込んだ潤が、さも満足そうに笑った。

「いや、驚いたも何も…」

俺は未だ自分の置かれている状況が把握出来ずに、部屋の入り口に立ったまま、首だけを右へ左へと動かした。

「だ、大体さ、ここまだオープン前なんじゃ…」

「ああ、それなら平気。ここ、ウチの会社の持モンだから」

平然と言ってのける潤に、俺はどうにも理解が追いつかなくて…

「ちょっと待て。最初っからちゃんと説明してくれ」

潤が不動産事業開発関連の会社に務めてることは知ってる。

でもラブホ…基、ファッションホテルの開発までしてるとは、聞いてない。

「分かった、ちゃんと話すから、とりあえず座ろ?」

潤に言われて、俺は見るからに高級そうなソファーの端っこに腰を下ろした。
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