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99.9%のDNA【気象系BL】

第8章 秘密…


潤に手を引かれ、駐車場から地上階に上がる階段を上る。

別にさ、ラブホ自体初めて、ってわけでもない。

何度か利用させて頂いたことはある。

でもさ、そん時の相手は“女”だったし、こんな風に男と、なんて初めてで…

なんだろ俺…、超緊張してんじゃん…

「ちょっと待ってて?」

「ああ、うん…」

ごくありふれた物とは違う、ゴージャス感半端ないエレベータードアの前に俺を待たせ、潤がフロントらしき所に走って行く。

そして何かを受け取ると、所在なさげにする俺の元へと駆け戻り、ゴールドに縁取られたボタンを押した。

ドアが開き、ふたりで乗り込む。

通常よりも抑え目の照明が、余計に俺の緊張を誘う。

つか俺今、超女子な心境なんだけど…

やがて最上階でエレベーターが止まり、ドアが開いた瞬間、潤が俺の腰に腕を回した。

「行こうか…」

「あ、ああ…」

潤の腕に導かれるまま薄暗い廊下を抜け、そのフロアにある唯一のドアの前で立ち止まる。

「開けて?」

「俺…が?」

「うん。兄ちゃ…ううん、和が開けて?」

意味深に笑う潤を内心訝しく思いながら、俺は観音開きになったドアのノブに手をかけた。

「えっ…?」

瞬間、目の前に広がる光景に、俺は一瞬声をなくし、隣に立つ潤を見上げた。
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