第8章 秘密…
マンションを出発して、凡そ30分後…
「着いたよ」
車が停まったのは、ちょっと小洒落たビルの地下駐車場で…ってか、このビルってもしかして…
「な、なぁ…、確認…なんだけどさ、ここって所謂…?」
ラブホってやつ…だよな?
「違うよ、ラブほじゃなくて、今はファッションホテルっていうの」
不満そうに唇を尖らせるけど…どっちも使用目的は同じだろ?
しかもさ、見間違えじゃなければ、“近日オープン”のノボリが立ってたような…
「行こうか…」
ジャケットを手に、スマートに車を降りる潤。
それに反して俺はと言うと…
「いやいや、ちょっと待てって…。俺に分かるように説明してくんない?」
未だ状況が把握出来ず、せっかく潤がドアを開けてくれたって言うのに、車から降りることすら出来ない。
「うーんとさ、ちゃんと説明するから、とりあえず着いてきてくれる?」
はあ…、仕方ねぇな…
ここまで来て、今更帰るとも言えないし、何よりこの下半身の疼きをどうにか出来るなら…
「分かったよ。但し、ちゃんと説明しろよ? 約束だかんな?」
「うん、約束する。だから、早く♪」
「お、お、お、おぅ…」
パリッとキメた見た目から繰り出される天使のような笑顔に、俺の心臓がぶち抜かれる…つか、下半身ヤバイって(笑)