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99.9%のDNA【気象系BL】

第8章 秘密…


早々に支度を済ませて玄関で潤を待つ。

着る物に拘りのない俺に対して、潤はファッションにもけっこう煩いから、こうして待たされるのはいつものこと。

他の奴ならイラつくこともあるけど、潤に待たされるのは、全く…とまでは言わないけど、そう苦でもない。

「ごめん、お待たせ。行こうか」

「お、おう…」

つか、なんでスーツ?

比べて俺は、いつも通りのくたびれたTシャツに、ラフさ極まりないハーフパンツといったいでたちで…

「お、俺、着替えてくるわ…」

慌ててサンダルを脱ぎかけた俺の腕を、潤手が掴む。

「いいよ、兄ちゃんはそのままで…。俺、そのままの兄ちゃんがいい」

「で、でも…」

俺が恥かくのは、全然構わないけど、潤には恥ずかしい思いさせたくない。

「やっぱ着替えてくる。すぐだから待ってろ」

潤がの手を解き、見上げる頬に一つキスをしてから、俺はバタバタと自室に駆け込んだ。

…とは言ったものの、俺そんなに服のレパートリーないんだよな…

それでもヨレたTシャツよりはうんとマシなポロシャツを着て、くたびれたハーフパンツはデニム地の物に履き替えた。

あんま変わんないような気もするけど、さっきよりはずっといい。

「悪い、待たせた。行こうぜ」

「うん」

潤の手を引いて玄関を出ると、俺達は手を繋いだままエレベーターに乗り込んだ。

「兄ちゃん、手…」

「いいだろ、誰も見てないし…」

真っ赤になる潤が可愛い。
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