第8章 秘密…
と、思ったのも束の間…
毎日のように届く潤宛の小包に、不安が募っていく。
まさか潤の奴、おかしなこと考えてんじゃねぇだろうな…
だってあの時そう気にもしなかったけど、今思い起こせば、チラッと見ただけだけどあの紫色のボトルには、確かに”媚薬入り”って書いてあった。
ってことはやっぱりそういうこと、なのか…?
こりゃ益々後から送られてきた荷物の中身が気になってくる。
かと言って、泥棒宜しくこっそり…、なんてこともしたくない。
ってなわけで、晩飯を終え、リビングのソファでーで寛ぐ潤に向かって、
「なあ、ちょっと聞きたいことあんだけど…」
と、切り出した。
「ん、何?」
雑誌のページをペラペラと捲りながら、目線だけを俺に向ける。
「最近さ、やたらお前んとこに荷物届いてるけと、あれ何?」
「ああ、アレ? アレは…秘密」
ひ、秘密って…、んな笑顔で言われたらさ、余計気になんじゃんか…
しかも顔赤くなってる気ぃするし…
「俺に見せれない物なのかよ…」
「別にそうじゃないけどさ、一応仕事関係の物だからさ…」
ふーん…、なるほどね…
仕事を理由に誤魔化すって、案外潤も狡いとこあんじゃん。
までも、潤がそう言うなら、俺も信じてやるか。
なんたって可愛い”弟”だからな。
その代わり、
「こっち来いよ」
今夜は寝かしてやんねぇから、覚悟しとけよ?