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99.9%のDNA【気象系BL】

第7章 バングル…


結局、仕上げにはもう少し時間が必要だ、という智さんの言葉に、俺と兄ちゃんは若干肩を落としつつも了承しるしかなく…

誕生日当日に届くように仕上げる約束を取り付け、俺と兄ちゃんは帰路に着くことにした。

寂しいけど別々の車で…ね…。



それから約一週間…

俺の元へ小包が届いた。

差出人は勿論…、智さんと翔さんだ。

俺はすぐにでも開けたい気持ちをグッと堪えて、珍しく出かけていた兄ちゃんの帰りを待ってから、漸くダンボールの封を剥がした。

中に入っていたのは、丁寧に梱包された、サイズの違う箱が二つ。
どっちがどっちかなんて、中を見なくたって分かる。

大きい方の箱を手に取り、兄ちゃんが蓋を開ける。

そこには、大振りだけど、細かな細工が施された、シルバーのバングルが入っていて…

「潤、手ぇ…出してみ?」

「…うん」

子供じみてるって思う。
でも…嬉しくて嬉しくて…

俺は少しだけ重みを増した左手首を眺めては、自然と緩む頬を止められずにいた。

「で? お前のは?」

「えっ、あっ…そうだった…」

俺は兄ちゃんのよりも、一回り小さな箱を手に取ると、恐る恐る蓋を開けた。

「嘘っ…マジか…」

箱の中に入っていたのは、俺が想像していたよりも、うんといい出来で…

多分…だけど、智さんが手を加えてくれたんだと思う。

「兄ちゃ…和、手出して?」

「こ、こうか…?」

照れ臭そうに差し出された右手首に、俺はゆっくり細身のバングルを通した。
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