第7章 バングル…
結局、湯船に浸かることは諦めることにして、俺たちは風呂を出た。
せっかくの源泉かけ流しに、ちょっと惜しいことをした感もあるけど、それよりも吐き出してもまたせり上がってくる熱を鎮めるのが先だった。
用意された部屋に入るなり、俺たちは縺れるようにベッドへ倒れ込んだ。
どちらともなく唇を重ね、先を争うように舌を絡めては、吸い合う。
都会の喧騒から離れた田舎町の、虫の声すら聞こえないシンとした空間に、俺たちの荒い息遣いと、絡まる度に奏られる水音が響いた。
「和…、ああ…、和っ…」
腰を痛めている和の上に跨って、俺は一心不乱に腰を揺らした。
「ちょ…、んな締めんなって…」
「だって…、ああ…んぁっ…」
もう自分でも制御不能なんだもん…
俺はたまに腰をずらしながら、和の先が俺のイイトコに当たるように、腰を振り続けた。
「やべっ…、イキ…そ…」
和の眉間に皺が寄る。
そして和の胸に着いた俺の手を、和のふっくらとした手が握った瞬間、
「ひゃっ…、ダメッ…、イッちゃう…、あっ…、あん…あっ…、あ、あ、あ、あぁぁっ…!」
身体の奥にジワッと熱が広がったと同時に、頭の中が真っ白にスパークして、俺は和の腹に白濁を飛ばした。
そしてまるで糸の切れた人形のように、和の胸の上に倒れ込むと、和が握ったままの俺の手首に、暖かくて柔らかい者が触れた。
「か…ず…?」
小さく名前を呼ぶと、俺の髪をそっと撫でて、また一つ、俺の手首にキスを落とした。