第23章 その後
「はぁ。無事で良かった、ユウミ」
あんなにもお父さまたちに心配をかけるなと言われたのに、今医務室にいるようなことになってしまったからおそるおそるセブルスを見ていると、深くため息をついてからそう言ってくれた。そこで私はハッとしたのだ。
『セブルス!ハリーは!ロンは!ハーマイオニーは!それにクィレル先生は?!』
ベッドから起き上がり、セブルスにすがるように掴み捲し立てる。するとその声を聞きつけたマダム・ポンフリーがこちらにやって来た。
「まぁ!マーレイはまだ安静です!興奮させるなら出ていってもらいますよ!」
「すまない、ポピー」
ダンブルドア先生がマダム・ポンフリーに謝るとプリプリしながら出ていった。そのやりとりを見て冷静になった私はセブルスから手を離して謝る。
『ごめんなさい...』
「よいよい。友達思いでいいことだ。まず、先程の質問に答えよう。ハリーもハーマイオニーもロンもみんな無事じゃ。もちろんクィリナスもじゃ」
ダンブルドア先生は朗らかに笑い、そう言ってくれたので私はとても安心した。
「わしからも質問をいいかの?」
『はい、どうぞ』
「クィリナスは呪文とあるアクセサリーによって助かったのじゃ。それがなければ助からなかったとポピーが言っておった。なにかしたかの?」
私はそれを聞いて、あのときのことを思い出していた。そして呪文を使ったときのことを思い出しながらダンブルドア先生に答えた。するとダンブルドア先生もセブルスも呪文を聞くと少し驚いたような顔を見せる。
『...あの、なにか...?』
「ユウミ、1つ忠告しておく。その呪文はあまり使うな。わかったな?」
なんで使ってはいけないのか聞こうとしたが、質問出来るような雰囲気ではないので何も聞かずに返事をする。そして、次に最近顔色の悪いクィレル先生を心配して保護の呪文をかけたアクセサリーを渡したことを告げた。ダンブルドア先生は出ていき、セブルスも少し話をしてから出ていった。後に残った私はまた眠気に襲われそのまま眠りについたのだった。
「校長、あの呪文は」
「そうじゃな...」
「ルイス達には伝えた方がよいですかな?」
「その方がよいじゃろう。セブルス頼んだぞ」
ダンブルドア先生とセブルスがこんな話をしていたとは私は知らなかった。