第21章 試験と試練
「もう、どれが鍵なの?何千羽も飛んでるわね」
「古い、大きな鍵だよ。たぶん錆びてるんじゃない?」
「あれだ!きっとあれだよ!羽が折れた奴!」
ハーマイオニーの疑問にロンが答えみんなが鍵を見ていると、ハリーが指を指してそう言った。しかし、難しい顔をして考え込んでしまう。
「どうしたの、ハリー?」
「...簡単すぎる」
「飛んで鍵を取れよ!スネイプに出来たなら君にも出来るさ。百年ぶりの最年少シーカーだもん!」
ロンに言われてハリーが箒を握った途端に、ハリーへと何千羽という鍵鳥が襲いかかる。
「...簡単じゃなさそうだね」
『...そうね、でもハリーなら大丈夫よ』
ロンの言葉に私が同意してからそう言うと、2人も頷いてくれた。
「鍵を捕まえて!」
ハリーがドアを開ける鍵鳥を追い込み、それをハーマイオニーが見事にキャッチする。ハーマイオニーが鍵を開けている間もハリーは鍵鳥から逃げ続ける。そしてついにドアが開いた。私たちは中に入りハリーが入るのを待つ。
「頑張って、ハリー!早く!」
そして箒に跨がったままハリーはドアに突っ込み、ハーマイオニーとロンがドアを閉めて、そのドアに鍵鳥は当たり落ちていった。
『ハリー、大丈夫?』
「うん、大丈夫だよ」
『よかった、ハリーありがとう!』
ハリーが怪我をしていないかを見てから、ハリーにお礼を言った。
「先に進もう」
ハリーの言葉に私たちは次のところにきた。
『なにか嫌な感じね』
「そうね、すっごく嫌な感じ...」
「どこだろう?墓地かな?」
「墓地じゃない、チェスの盤の上だ」
私とハーマイオニー,ハリーが会話をしているとロンはそう言った。ロンが少し前に進むと明かりがつきそれが正しいと判明した。そこから前世の記憶通りに進み、ついにその時がくる。
「ちょっと待って」
「わかった、ハリー?この次の一手で僕はクイーンに取られる。そうすれば君がチェックメイトだ!」
「ロン!駄目だ、やめろ!」
「どういうこと?」
ハリーがそう声をかけると、ロンは動じずに説明するが、ハリーは声をあげる。それにわかっていないハーマイオニーが疑問の声をあげた。
「自分が犠牲になるつもりだ!」
「駄目よ、ロン!他に方法があるはずよ!」
ハリーの言葉を聞いたハーマイオニーが止めるが、ロンは力強くこう言うのだ。