第21章 試験と試練
いよいよ明日から試験だ。その日私は一人である人物のところへ向かっていた。
『グリフィンドール寮1年のマーレイです』
そうすると扉が開き、目的の人物が出てくる。
「み、Ms.マーレイ、ど、どうしました?」
そう、私の目的の人物とはクィレル先生であった。クィレル先生にある確認をしにきたのだ。
『クィレル先生、前回のお茶の時に渡したもの持っていますか?』
「こ、これの、ことで、ですか?」
そうして出したのはアクセサリーだった。クィレル先生と定期的に開いていたお茶会の時に、私が渡したものだ。
『持っててくれたんですね、良かったです。クィレル先生、私それすごく頑張って作ったんです。だからずっと身につけてくださいね?』
「も、もちろんです」
微笑んだ私に、クィレル先生も微笑み返してくれた。そこで思わず言ってしまう。
『クィレル先生、私、クィレル先生のこと好きです』
「?!」
『尊敬しています。だから来年もクィレル先生の授業聞かせてくださいね?』
驚いた顔のクィレル先生は私の言葉に一瞬、複雑そうな顔をしたがすぐに元に戻り、私に返事をくれようとした、その時。
「Ms.マーレイ。そこで何を?」
私の名前が呼ばれた。そちらを見るとそこにいたのはセブルスだった。
『スネイプ先生!クィレル先生にはわからないところを聞いていました。そうですよね?クィレル先生』
「え、えぇ、そうです」
こちらをじっと見ていたセブルスは、そのやりとりを見るとすぐに私に向けてこう言った。
「そうか。Ms.マーレイ、少し話がある。来なさい」
『わかりました。ではクィレル先生、また!』
セブルスの声に従い、セブルスについていった。どうやらグリフィンドールの寮に向かっているセブルスは口を開く。
「ユウミ、ルイスに心配をかけるな。私も迷惑を被るのでな」
『わかってるわ、セブルス』
セブルスの顔を見れば、私を心配していることがわかったので素直に返事をすると少し疑いのある目で見られる。それに冗談を返してそこからは試験の話などをしたのであった。