第20章 罰則
次の日の朝、クレアたちと大広間で朝食を食べていた。するとハリー、ハーマイオニー、ネビル宛に手紙が届く。隣にいたハーマイオニーに見せてもらうと
処罰は今夜十一時に行います。
玄関ホールでMr.フィルチが待っています
処罰を知らせる手紙だった。ついに今日なんだと思いながらハーマイオニーを励ました。そしてその日の夜、私はそっと部屋から出て談話室に行く。そこにはハリーとハーマイオニーとネビル、さらにはロンがいた。
『みんな』
小声で声をかけると振り向いてみんな驚いたような顔をする。
「ユウミ!どうして?!」
『私も知っていたからよ。ロンと一緒に待ってるわ』
ハーマイオニーの問いかけににっこり笑って答えると、ハリーたちは嬉しそうな顔をした。それから3人は玄関ホールへ向かった。
『ロン、ソファに座って待っていましょう』
頷いたロンと一緒にソファに腰かける。
「大丈夫かな...ハリーたち」
『大丈夫よ、きっと』
ロンの顔色があまりにも悪いため、ロンを励ますように言った。それからはロンとたわいもない話をしながら待っていたが、突然ロンの声が聞こえなくなった。
『...ロン?』
隣をみると、寝ているロン。夜も遅いし眠気を我慢していたんだろう。そう思った私は、部屋からブランケットを持ってきてそれをロンに掛ける。寒かったので自分用にも持ってきたブランケットを膝に掛け、読書をしつつ3人を待つことにした。しばらく読書をしていると、談話室の扉が開き3人が入ってくる。ネビルはそのまま部屋に行き、2人はこちらに近づいてきた。
『お疲れさま、ハリー、ハーマイオニー』
「「ありがとう」」
言葉をかけるとどこか顔色の悪い2人。それもそうだろう。きっと、出会ってしまったに違いない。
「寝ているの?ロンは」
『えぇ』
「話があるんだ」
ハーマイオニーの問いかけに答えると、ハリーはそう言ってロンを起こしにかかる。ハリーが必死に起こして、やっとロンも起きた。
『それでハリー、話って?なにかあったの?』
知ってはいるけど、もしかしたら予想外なことが起きたかもしれない。だから、白々しいかもしれないが聞いた。ハリーの聞いたことをまとめると、私が知っている記憶通りだった。実は待っている間、もしかしたら予想外なことがあるかもしれないと不安になっていたのだ。