• テキストサイズ

愛される少女【HP】

第19章 ドラゴン


話をまとめると、無事にノーバートは届けたもののその帰りに透明マントを被るのを忘れてしまいフィルチに見つかってしまった。そしてミネルバに叱られて一人50点引かれてしまったらしい。

『...ん?ハーマイオニー、あなたとハリーで二人だから100点じゃないの?ロンは行ってないのよね?』

私が不思議そうに尋ねると、ハーマイオニーが答える。なんとネビルがハリー達に忠告しようとして見つかって同じように点数を引かれてしまったらしい。

『...そうなのね。私も知っていたのに...ごめんなさい』

「ううん!僕たちが透明マントを被るの忘れたからだよ」

「そうよ!ユウミは何も悪くないわ!」

2人はそう言ってくれた。しかし、2人にとって辛いことになってしまった。

あの有名なハリー・ポッターが、何人かのバカな1年生と一緒に一晩で150点も寮の点を減らしてしまったらしい。

そんな噂が広まってしまったのだ。学校で最も人気のありクィディッチの試合で2回も続けてヒーローになったハリーは、一夜にして突然一番の嫌われ者になっていた。誰もが声を低めることもせず、ハリーの悪口をおおっぴらに言ったのだ。

「ポッター、ありがとうよ!借りができたぜ!」

スリザリン生が口笛と共に囃し立てる。グリフィンドールが最下位に落ちたことで一部のスリザリン生はこんな風にハリーに声をかけていた。一番辛いのは有名だったぶんハリーだろう。しかし、ハーマイオニーとネビルも、ハリーほどではないが無視されたりは当たり前な扱いを受けていた。

ハリー達はグリフィンドール生だけでなく、グリフィンドールがスリザリンから寮杯を奪うのを期待していたハッフルパフやレイブンクローからも嫌悪されているのだ。私は出来る限りハリーやロン、ハーマイオニーと一緒にいた。クレア達もわかってくれてるみたいで私に何も言うことはなかった。

ハリーによるとクィディッチの練習では、他の選手はハリーに話しかけようとはせず、どうしてもハリーと話さなければならないときでも名前を呼ばず「シーカー」と呼ぶのだそうだ。それを聞いてとても悲しくなった。でも真実を話すことは出来ずにどうすることも出来ないのだ。しかし試験の日が近づいてくると、ハリー達の表情もましになった。試験勉強に没頭することで、嫌なことは忘れられるようだった。

/ 559ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp